2012年08月10日

人の気持ちと昔の失敗

むかしむかし、あるところに新社会人がいました。

彼の仕事は人材派遣の営業。
派遣社員のみなさんのフォローも大事な仕事でした。

何も問題がなければよいのですが、なかなかそうはいかず
悩み相談室になることもしばしば。

ある日、上司とうまくいかない・・・という相談を受けました。
未熟者ながら、一生懸命こうしたらいいんじゃないですか、
ああしたらいいんじゃないでしょうか、とアドバイスをしました。

彼は「正しい」提案をしたつもりでした。
実際、彼が話した内容はそんなに間違ってはいなかったのです。

ところが、相談してくれた方の表情はどんどん曇ります。
最後は「そうですね。わかりました。」と明らかに不満の
残る表情で面談は終わってしまいました。

それから、その方はあまり相談をしてくれなくなりました。
そしてしばらくしたのち、職場を去っていきました。

彼は落ち込みました。自分は正しいアドバイスをしたのに・・・

同じような経験を何度もしたのち、彼はアドバイスするのをやめました。
その代わり、じっくり、しっかりと話を聞く事にしました。

「その考えは甘いです」「こうした方がいいです」そんな言葉を
何度も飲み込んで、うなずき、耳を傾けました。

すると、徐々に相手の表情が変わってきました。
こちらから何もアドバイスをしていないのに、相談してきた方が
自分で問題を整理し、前向きに考えてくれるようになったのです。

彼は反省しました。行うべきだったのは「正しい指摘」ではなく、
問題の根っこ、「言葉になっていない気持ちを汲むこと」だったのです。

彼はそれからも失敗をしながら、それなりの営業になったとさ。
おしまい。


―――――――――――――――――――――――――――――――

帰省のため、8/15までお休みを頂きます。
ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。



同じカテゴリー(言葉)の記事
京都にいるか
京都にいるか(2012-10-05 23:24)

前向きに諦める
前向きに諦める(2012-07-31 20:32)

夏休み
夏休み(2012-07-30 21:43)

not深刻but真剣
not深刻but真剣(2012-07-04 19:48)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
人の気持ちと昔の失敗
    コメント(0)